意外と繊細な部材
ちょっと前ですが、大工さんが軒天(のきてん)に取り掛かっていました。
※そもそも軒(のき)とは、屋根が外壁から飛び出している所~先端までを指します。
軒天はその裏側、下から見える部分のことです。つまり、軒の天井部分なんですね。
ここら辺のおうちでよく見る軒天は、白くてところどころポツポツと通気用の穴が開いているタイプでしょうか。
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さて、おうちは木で組んでいるので、軒天自体も木でできています。
屋根の先端の裏側といえど、風と雨が吹けば壁に当たって跳ね返り濡れる可能性だってあります。
だから外壁や屋根と同じように、外装材を張ってあげる必要があるんですね。
まずは軒天材の加工から。
一枚の材料を軒天の大きさに合わせてカット、端部の面取りをします。
きゅうりをピーラーでむいてるみたい!
カッターでこんなに簡単に削れて大丈夫…?と思うかも。
皆さん、家って頑丈で固くできてると思うかもしれませんが、意外と柔らかい・繊細な部材も使われているんです。
現代の家は壁も屋根もいろんな素材の層が重なってできていて、服で例えれば十二単(じゅうにひとえ)…は大げさですが、結構な重ね着をしています。
全部丈夫な物を着たら重いし、厚着しなくていい所は薄くしたいわけです。
軒天も、場所的に軽い方がいいし、普通なら物がぶつかる事もないからとっても固い必要はないんですね。
材料もパルプ(木の繊維)とセメント(火に強くするため)を混ぜ合わせてできています。
ということで、加工できたのがこちら↓
これを大工さんが張っていきます。
↓写真奥、木の枠のようになっている軒天に、軒天材をビスで留め付けますよ。
こんなふうにやるんだよーと、アップで撮らせてくれました(*'ω'*)
軒天はこのずっと後、仕上げ工程で耐水用の塗装をしますよ。